て植物が成長する、植物を食する動物、その動物を食する動物、これらの生物の排泄物および死骸を分解物にする分解者と言うように、分解する、育つ、食われる、食う、の関係が生物間で腐食連鎖と生食連鎖を合わせた食物連鎖の形でつながっている。これら一連の生物活動が切れ目なく活発に行われているかどうかを見ることによって、判断しようとするものである。
沿岸域における食物連鎖による物質およびエネルギーの循環をイラストでFig-2に示し、三食物連鎖の大まかな輪をFig-3に示す。
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Fig-3 Circ1e of food chain
食物連鎖の中の全ての生物を調べるのは困難でかつ不可能であるが、食物連鎖が形造るエネルギーピラミッドの、頂点近くに存在する大型生物を指標として見ることによって、ある程度は判断することができよう。エネルギー流の生態ピラミッドの例をFig-4に示す。
入り込めないような広い熱帯雨林とか、広大な干潟とそこに存在する多くの生物というような例は、一見して生態系が活発に動いていると推測できるが、そうでない個所では例えば飛来する渡り鳥の数とか、回遊魚の量(地域での漁獲量)、ベントス類の数量と分布とかが当面の参考指標にはなりえよう。
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![093-3.gif](../images/093-3.gif
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Fig-4 Example of bio-pyramid on energy flow
(At a spring in Florida USA)
生物種からみた生物多様性については最近多くの研究報告が見られ、多様性(度)指数が提案されている。多様性指数を算定する方式でプランクトン類を対象にして使われているものにShannon-Weaverの式がある。式を下記に示す。
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N:試料中の総細胞数
ni:試料中のi番目の種類の細胞数
m:種の数
この式によれば多様性指数の値は、種または属の数が大きいほど、またはそれに属する個体数の分布が一様なほど大きな値をとる。八本多様性指数による水質汚濁階級をTable-4に、多様性指数の計測値の例をFig-5に示す。8)
Table-4 Water pollution leves by biodiversity coefficient
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Fig-2 Circulation of materl and energy caused by food chain in coastal area
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